脱中級テニス🎾アウトの原因はスピンが足りないという指摘、、違うでしょ??(原因編)

こんにちはstelliterです。

アウトとネットミス、いずれも頭の痛いところですよね

今日はそのアウトミスに対してよく指摘される原因とアドバイスの問題点について考えてみたいと思います。

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ちょっと長くなると思いますので今回は前編の、、

『原因編』です。

それではいってみましょう。


❝アウトミス:よく指摘される原因は??❞

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テニスにおいてミスの種類は大きくこの3つに分けられます。

  • アウトミス
  • ネットミス
  • ダブルフォールト 

そしてこの中でも皆さん心理的に一番怖い・避けたい、プラスやってしまってガッカリするのは、、

『アウトミス』ではないでしょうか(私はちなみにダフォですね💦)。

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そしてこの『アウトミス』をしたとき、このようにアドバイスされませんか?

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スピンのかかりが足りないよ

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ボールをフラットに強く打ちすぎ

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ボールの軌道をイメージできていないし

どうでしょう、後半2つに関しては、まあ半分は当たっているかなと思います。

しかしこの『スピンのかかりが足りない』については甚だ疑問な指摘だと思うのですが。

以下に理由を述べていきましょう。

❝先に結論、、アウトミスの原因:タッチが悪かっただけ!❞

先に結論としてこうなってしまうはずなんですよね、、

アウトミスしてしまった最大の原因、、それは

『ボールへのタッチが悪かっただけ』

これに尽きます。

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随分とマクロな表現ですが、アウトだけでなくミスを減らすには総合的なボールコントロールというものを向上させていかなければならないのです。

色々な状況におけるボールの打ち方について例えば今回テーマの、、

『スピンが足りなかった』

などというように、何か一つだけの要素に注視して常時上手くいくわけなどありません。

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でなければ、怖くて怖くて仕方ないアウトミス、、『スピンが足りない』だけでは説明はつきませんよ。

これを踏まえて話を進めさせていただきます。

❝スピンが足りないからアウトした??結果論でしょそれ❞

何故こういう指摘になってしまうのか。

世の中にはいろんなプレーヤーが存在します。

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『ド』がつくほどのスピナーもいればフラットドライブの人もいる。ほとんどスライスで返す人もいる。

いろいろな回転を駆使してプレーを組み立てているわけです。

その中で、バックアウトの原因を『スピンが足りない』と結論付けるのはいかがなものかと思います。

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例えば、ボール2個分バックアウトしたボールに対し、スピンが足りないという指摘。

細かい計算はわかりませんが例えば、、

1分間に1500回転していたショットがボール2個分アウト

これを、、

2000回転までスピン量を高められていたとしたらボール1個分ベースラインを割らなかった、、、かもしれません。

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しかしそれ、、その一日にしたアウトミスの『その1球だけ』に当てはまった指摘ではないでしょうか。

1分間に1500回転していたショットがボール20個分アウトしたならどうでしょう。

3000回転させてもコートには収まらなかったのではないでしょうか。

流石にこれでも『スピンが足りない』をアウトの理由にするとは到底思えません。

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なぜそこに打ち出し角度やボールへのインパクト(強弱)なども影響すると合わせて伝えないのでしょう。

まず基本的に、、

物理的なアウトの直接原因
  • 打ち出し角度
  • インパクトの強弱
  • スピン量
  • どこから打ったか
  • どこへ向かって打ったか
  • 相手のボールは強いか・弱いか

少なくともここは理解しておかなければいけないと思います。

❝おばさまたちの見事なテニス❞

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これは一例ですが、比較的ポーン、ポーンと打っているように見えるベテランの女子ダブルス(すてきなおばさまたち😅)。

スピンかかってないなぁ~

と、ボールの縫い目が見えるくらい無回転に近いボール(モチロンしっかりスピンをかける方たちもいらっしゃいますが)。

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でもしっかりラリーを成立させています。

それはなぜかお分かりですよね。

おばさまたちがスピンへの意志は皆無に等しくとも、ボールへの当たり方をコントロールしているからです。

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そんなおばさまのボールがアウトしたとして、、

『スピンが足りない』

という指摘、、ナンセンスだと思いませんか?

❝ジミー・コナーズのプレースタイル❞

4大大会を8回優勝している往年の名プレーヤー、ジミー・コナーズ。

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彼のプレーは非常にエモーショナル、、両手バックハンドによるダイビングボレーやストローク、果敢に突進するネットプレー、そして何よりコート上で随所みられるその闘志。

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見るものを圧倒する、大変魅力的なプレーヤーでした。

その中でも彼の『武器とも苦手』とも捉えられている一つが

『フラットショット』

フォアも両手バックハンドも通常のストロークは時代を考慮したとしても、かなりのフラット系ショットでした。

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もちろんロブやスライスもふんだんに織り交ぜますが、トップスピンの印象に乏しく、同時期に活躍したボルグやその少し後に登場し大活躍するレンドルなどのトップスピンショットに較べて高低差の少ないストロークでした。

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確かに彼らと比較すると、ラリーにおいての安定感に見劣りはあったものの、時にはそのフラットショットでエースも奪う、、ラリーも制する場面も多くあった。

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スピン偏重な現代的テニスからすると『おっかなびっくり』なプレースタイルに映るやも知れませんが、コナーズなりにコントロールしていたわけです。

はたしてコナーズは、自身のアウトミスについて、、

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今のはスピンが足りなかったからアウトしたんだなぁ

と深く考えたでしょうか?

確かに1試合全体で考えるとそういうミスもあったことでしょうが、おおよそは違うと思います。

彼は単に

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自分のタイミングでボールを捕らえられなかったな

としか考えていなかったと思いますよ。

❝スピン量が多いプレーヤーが安定するのはわかるけど、、、❞

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スピナーであるプレーヤーがフラットドライブ主体のプレーヤーよりも比較的安定したストローカーであるということはだれの目にも明らかです。

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放物線を描いたストロークを常時繰り出せるほうが安定的にコートに収まるのは物理の基本でしょう。

しかしコナーズの項でもお伝えしたように、世の中にはいろいろなテニスプレーヤーが存在します。

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以前にお伝えしたかどうか、、私はサーブ以外はすべてスライスを打つプレーヤーを見たことがあります。

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まさに卓球のカットマンのごとくフォアもバックもすべてスライス。

しかし非常に上手くコントロールされていました、少なくとも私なんかより(笑)

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要は彼自身が上回転(トップスピン)ではなくともアンダースピンでキチンと組み立てて制御できているから成立しているんです。

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仮にバックアウトしたってスピン量が足りなかったからアウトした、、なんて思わないでしょう。

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上手く対応できなかったな、、

としか思わないはず。

❝原因はここまで:次回はアドバイス編を❞

 アウトしてしまう原因の特定、、わたしなりに私見をお伝えさせていただきました。

次回はなぜこのようなことがアウトミスの原因と考えたのかをもう少し深掘りするのと、ではどのように改善していく、、意識していくことがアウトミスを減らすことにおいてベターなのかについて考えていきたいと思います。