こんにちはstelliterです。
昨日の記事においてアウトミスに対して、、『スピンが足りない』という指摘は本質的に正しくはないのではとお伝えしました。
今回は、
- アウトミスは『スピンが足りない』から発生するのではない理由のもう一押し
- アウトミスに対しどのようにアドバイスするべきなのか
- アウトミスに対してどのように意識的に取り組んでいくべきなのか
について私見を述べさせていただきたいと思います。
それではいってみましょう。
❝アウトミスは減ったか??:現在のテニス界が結果を表している❞
前回記事までと同じ文言から始まり大変恐縮です。
アウトを減らすには、、
スピン量をもっと増やせばいい!
このアドバイスで本当にバックアウトするプレーヤーが激減していたとするなら。
世のテニス界、、コーチ業ってもうとっくに他のことを指導する段階に飛躍しているのではないでしょうか?
昨日今日始まったばかりのスピン最重視傾向であればまだ浸透してくるのに時間がかかるのかもしれませんが、もう2、30年は経っているはず。
しかしながらバックアウトに悩む人は後を絶ちません。
道具一つとってもそうです。
これだけスピンをかけるのに有利な進化を遂げていったにもかかわらずです。
それはなぜか
『スピン量は増やせても、それ以外の問題は必ず生じる』
『バックアウトの原因はスピン量だけの話ではない』
結局ここに行き着きます。
アウトミスはいろいろな状況が絡みあった結果だからなんです。
(前回も登場)
- 打ち出し角度
- インパクトの強弱
- スピン量
- どこから打ったか
- どこへ向かって打ったか
- 相手のボールは強いか・弱いか
❝大昔でもアウトミスに対しての指導はあったはず❞
今からず~と昔、、きっとウッドラケット時代からもアウトミスに対する悩みや指導というものは存在していたはず。
その際、指導者はどのようにアドバイスしていたんでしょう。
きっと『トップスピンをたくさんかけてアウトを防ぐ、、』という内容以外でもって指導に取り組んでおられたかもしれません。
具体的な内容を私が知る術はありませんが、
- ネット上10センチを狙え(出来るわけねぇわ!)
- 緩く打て
- 山なりに打て
とか指導したんでしょうかね(笑)。
でも、その何かしらのアドバイスでアウトミスをある程度矯正できたプレーヤーもたくさんいたことでしょう。
そこにスピン量を増やすことについては何も語られていなかったとしてもです。
そうすると、アウトミスの本質は『スピン量』だけで大筋決まるものではないということになりませんでしょうか。
❝飛ばないラケットでもアウトミスはそれほど減らない❞
そんな昔の話だして、ナンセンスだよ
昔のラケットは飛ばないからアウトミスが少なかったんだ!
こういう意見も出てきますよね。
現代のラケットはとにかく飛ぶからスピンをたくさんかけてコートに収めなければならない。
こう考える人はいまだ多い。
そういう方には一度ぜひウッドラケットに持ち替えていただくか、今お持ちのラケットにポリを70ポンド以上で張り上げてみてください。
でもね、、あなたのアウトミスはそんなに減らない、、もしくは別の問題が生じることによって増えるかもしれませんよ。
- 飛ばないからネットしたりする。なので飛ぶように打ち始める
- 飛ぶように打つとまたアウトが増え始める
- スピンをかけてコートに収めようとする
- そして『なんか威力が足りないな、』とまたちょっと強く打ち始める
このようなループを繰り返し、結局アウトミスはそれほど変わらないかもしれません。
この『ネットする』という別の問題が生じることによってまたアウトも増え始めるという理屈。
余計にプレーヤーをこんがらせてしまうんです。
(TENNIS-ONEさんの優良な記事です)
❝いろいろな指導の中からきちんと判断しよう❞
前項までの内容を十分理解し、それを上手に伝えられているコーチも絶対いらっしゃるはず。
しかし一方で、
スピンが足りていないからアウトするんですよ~
と端的なアドバイスを指導するコーチやインターネット上での改善方法を発信している記事など大変多く見かけます(失礼、、私見ですから)。
一見、、
アホか、それで伝わるかい💦
と思ってしまうアドバイスであっても、あまり知識のない素直な初学者は言葉足らずなその指導を教わった通り、今日もせっせとスピンをかけることに腐心するという惨状を見かけると残念でなりません。
まあ教わるほうもこの情報化社会ですし、体感もし始めると思います。
な~んか違うんじゃねぇかな、、、そのアドバイス・・
と教わり方を変えるかもしれません。
はやく気付いてくださることを望みますよ。
❝スピン量が増えること自体は武器になる❞
スピン量を増やすスキルを持ち合わせていることは、とても素晴らしいことです。
テニスの幅がものすごく広がりますし、武器も増やせます。
もちろん正しいショット選択ができていれば、そのスピン量がアウトミスを防ぐに大いに効能もすることでしょう。
なにより、常に同じくらいの回転数を加えられれば、ボールの軌道に一貫性が生まれます。
私が『よくないんじゃないかぁ~』と問題視しているのは、
『スピン量を増やせばアウトミスを防げる』
というだけの文節になってしまうと、いかなる状況でもスピン量がボールの長短を決める要素となってしまうと、教わる側が勘違いしてしまうことなんです。
なので『スピンをかけるという技術』においてはなんら疑念はありません。
私も含めた皆がその技術を習得せんと努力することはとても素晴らしいと思います。
❝アウトミスを防ぐ:指摘の言い方を変えないと伝わらん❞
話しを戻しまして、、
ということは
『スピン量が足りないからアウトした』
という伝え方に、ほんのひと工夫が必要だと思います。
『そのボールへの当たり方と打ち出し角度でコートに収める』にはスピン量が足りないよ!
『その位置から打ってコートに収めるにはもう少しインパクトをソフトにして』スピンを多くかけないと
このようにです、、非常に簡単な話です。
これは
スピン量を増やすということも重要、、そしてそのスピンも存分に活かしつつ、かつコートに収めるにはほかの要素も必要だよ
というエッセンスが混ざり合った指摘内容です。
前回記事の回転量の話ですが、、
1500回転で力加減が10段階で8のストロークでボール2個分アウトだった。
これを回転量の増減は意識せず、力加減のほうだけ10段階で7に落としていたら、回転数は減ったかもしれないけどボールはコートに収まったかもしれない。
いかがでしょう、、そんな気がしませんか?
前回記事のおばさんテニスの話もそうですよね。
おばさんはスピンは仮にゼロだったとしても、コートに収めるのに違う意識でコントロールしている。力の強弱でコートに収めるよう意識している。
しかしここで、、
力加減で深さをコントロールするのが難しいからスピン量で調整するんだよ!
という反対意見も出てくることでしょう。
その通り、それが出来れば言うことないですね👍
でもその打ち出し角度とボールへのインパクト強弱はまったく変えずにスピン量だけ増やす、、、なんて出来ますかね。
確かにそれが出来ればきっとそのボール、、コートに収まったと思います。
しかしその難易度はかなりのもの、、
少なくとも私には絶対できない。
テニスはワンショットのストローク一つとっても、一度に非常に複雑な作業が重なり合って成立しています。
意外に大変な作業なんです、テニスって。
なのにいろいろなショット結果から生み出されたバックアウトを単に『スピンが足りない』と説明足らずで片付けて技術指導されているサイトや技術書などがいまだ多く見受けられるように感じられます。
私が時代遅れなのでしょうか💦。
これは文面だけで伝えるには限界があるからとも言い換えられるかもしれませんね。
❝アウトミスの改善:ではどのようにアドバイスする??❞
何度も言いますが、
『今のはスピン量が足りなかったからアウトした』
というのはあくまでその『1ショット』の結果論に過ぎません。
そして総合的なアウトミスの原因も一応はわかった(と、しましょう😅)。
ではアウトミスしたプレーヤー、アウトミスが多いプレーヤーにはどのように指導すればいいのか。
私はテニスコーチでも何でもありませんが、もし指導するという機会に恵まれたとしたらおそらく、、
今のミス(アウト)は❝狙ったところに対して❞どれくらい入力が合わなかったかをよく感じましょう
そのためには正しいボールへのタッチ経験をたくさん重ねましょう
んん~~上手く説明できないですが、おそらくそのように伝えると思います。
なんだよ『よく感じる』ってさぁ
と思われるかのかもしれませんね。
感覚って理屈で伝えることは非常に難しい。
理屈で何とかなるなら、いろんなプレーヤーがほぼ画一的なフォームでテニスすることになっているはず、、しかし実際はそうはなっていない。
ボールへのタッチ、、触り方というのは人それぞれ異なるからです。
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アウトの原因はスピンが足りないというだけではないという視点(自信ある視点です)で見た場合、総合的に考えて残されたアドバイスはこうするしかないと思いませんか?
そしてその感覚は数多く成功体験を重ねなければ得ることも難しいと思います。
こう来たらこうスイングしてこうやって打つ
頭で理解することはとても重要な作業ですが、結果それを体現するには
頭での理解+感覚での理解
この両方が必要であると実体験をもってそう感じています。
❝最後に結論:アウトミス、、防ぐにはボールへのタッチ感覚を養うしかない❞
前回記事の最初のほうで結論付けていた、、
『ボールへのタッチ感覚』
これを養う以外にアウトミスを防ぐ特効薬は存在しないと思います。
部分的なノウハウは見つけられるかもしれません。
何かヒントになり得るものも中には存在するかもしれません。
しかし最終的な(最終形が何かは人それぞれですが)ゴールにたどり着くのにどれほどの近道になるかは、その人次第です。
まあ、最終形にたどり着いた人はその時、、
『こういう近道があったよ~~✌』
なんて思わないでしょうね、、そこまで努力したんだから。