こんにちはstelliterです。
今日のタイトル、、
清々しい『敗者の弁』
これはテレビで観る(古い言い回しでゴメンナサイ💦)トッププロの世界の話ではありません。
私のオフ仲間がふと発した、ごく短い一言に私が感じ入ったお話です。
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最近はちょっとお見掛けしていないHさん。
テニス歴は私よりも短く、かつ年齢も少し上。
この記事の後半にでてくる、名前もイニシャルも出していない方のことです。
基本的にあまり『負ける要素はない』人のはずだったんですが、これまでに2回負けています(総対戦成績では勝ち越しています)。
年齢いってからテニスを始めたのでキャリアも薄く、とても洗練されたスタイルではありませんがとにかくボールへの当て感が鋭く、球際に強い。
なので非常に『やりづらい』対戦相手でいつも苦労しています。
でこのHさん、人柄も大変良い方でスゴイ紳士。
プレーマナーも実にいい。
そして何回目の対戦であったのかは忘れましたが、とても私が心洗われた一言を発せられたのです。
スコア的には確か6-1くらいで私の勝利だったのですが、ゲーム内容はかなり競っていたんです。
そしてHさんもやや本調子ではなかったこともありスコアのみ、ちょっとだけ開いた。
基本的にクールなHさんは表情や態度をあまり出しません。
しかしポイント間の呼吸や間合いから、自身のふがいなさが悔しさとなってとても伝わってきていたんです。
でゲーム終了最後のポイントもHさんのちょっとしたイージーミス。
自分に置き換えたらラケット放り投げて(まあそれは大げさですが)イラつきまくっていたはず。握手もなかなかままならないくらいに。
しかし終了の瞬間Hさん、ほんのちょっと、、ほんのちょっとだけ笑顔を作って私に向かい

完敗です
この一言はですね、、、タイミング・声量・トーンの3拍子揃った『なんとも清々しい敗者の弁』
としか伝えようがなかった。
文面にしてしまえば単なる『完敗です』の4文字。
しかしそれだけでは表現しきれない、想いを押し殺しつつも人柄から溢れた一言でした。
本当に悔しいハズだったんです。
しかしイライラした態度を振りまくでもなく、、

どーでもいいや
と開き直るでもなく、最初から真面目にやる気がなかったわけでもない。
一生懸命やったにもかかわらず、納得のいかないプレーにより敗戦を強いられた状況であの
『完敗です』
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Hさんが本調子でなかったからです。それでもスコア以上に追い詰められ、本当に焦りました。
とお返ししたあとも一切の言い訳などなく、、

いえ、精進します。また挑戦させてください。
と言葉少なめ。
でもけっして不機嫌ではない。
柔和に会話くださるあの雰囲気、たたずまい。
この『完敗です』
あの日以来結構、使わせていただいてますよHさん(笑)
しかしHさんほどの重厚な使い方はできていません、人間もできていないものですから。
でもHさんの自尊心、相手への配慮
尊敬に値しました、、こうでなければならないな。