こんにちはstelliterです。
今日はちょっとだけナダル関連について触れてみました。
いまさら何を語ることもない彼のこと。前段はここまでです。
それではいってみましょう
目次
<ラファエル・ナダル:受けの美学>
よくYOUTUBEにある強烈なウィナー集。
まずはこちらの動画の数々をご覧ください。
そして
さすがに世界最高峰のプレーです、スカッとしますね。
そしてよく観てみると結構ウィナーを食らっているプレーヤーがふたりいます。
フェデラーとナダルです。
実数はフェデラーのほうがもらった回数は多かったです(計15発食らってました)。
しかしそれはナダルよりはるかにキャリアの長いレジェンド・フェデラー、、数としては仕方ないです。
(まあ動画作者の好みしだいです)
しかもフェデラーの被ウィナーはほとんどカウンター気味に食らっています。
こっちも攻めた際の返しに、イイのをもらっている。
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かたやナダルは計12発食らってますが、相手を十分な体勢にさせてしまいウィナーを打たれています。
「受けの美学」を地でいく「どんとこい精神」旺盛な選手ですね(笑)
ここまで攻め込ませるのはもう本人的に承知の上、作戦なのかな?と不安に思ってしまうくらいです。
なぜここまで攻められる場面が多いのでしょうか。
<ナーバスになるとボールが浅くなってくる>
- 天下無双のスピンボール
- 類まれなコートカバーリング
- カウンターショット
他にもいろいろありますがこれらを主要武器に相手を封じ込めるナダル。
あからさまなウィナー狙いではないけど相手は押し切られた、圧倒されたという気持ちで敗者の弁を語ります。
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しかしナダルはナーバスモードが入ると先のスピンボールがすこぶる浅くなり、相手はそこを狙ってきます。
- 打ちごろの高さに跳ねる
- ボールの勢いもやや落ちる
- サービスライン前後に収まるくらい浅い
この「逆大三元」にゴチ化していまいます。
どんどんベースライン内に入られて「バシィィ!」と強烈な一撃を食らうのです。
<フォニーニの言葉>
今年に入ってからのニュースだったと思うのですが、フォニーニがインタビューでこのように語っていました。
「ノバクとロジャーが彼らのトップレベルにある時、勝つのは非常に難しい。彼らのプレーはとても早く、スペースを与えない」「ラファの場合は違う。彼との試合はよりフィジカル的になる。彼はラリーとメンタル的なところで打ち砕いてくる。でも戦うことはできる。走ればいいんだ」
ま、いいたいことはわかりますね。
<フェデラーとジョコビッチは嫌>
フェデラーは相手になにもさせないテニス。考えてきた作戦を繰り出す前にあっという間に3球目攻撃でポイントを終わらされ、気が付いたら試合終了してましたっていう速攻テニスです。
ジョコビッチはあまりに鉄壁なディフェンスを誇ります。
相手の攻撃をすべて跳ね返すカウンターと、また自分からも打っていける攻撃力も持ち合わせるという完ぺきな選手です。
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この理由からフォニーニも
「この二人は本当に厄介、レベチだわ」
とお手上げなのでしょう。
<かみ合うナダルは”お付き合い”がいい>
かたや「ナダル戦はフィジカル的になる」と言っています。
そのコメントの意図するところは、
- やりたいことを結構やらせてくれる
- なんとなく自分の展開で試合を進められる
要するにナダルは「かみ合う」選手であると言いたいのでしょう。
かみ合うから試合も必然的に長くなる。
だから最終的には体力を削られるからフィジカル的になると言っています。
結果的に負けてしまったとしても、「自分は出し切れた」とフォニーニも手ごたえを感じるわけですね。
まあそれでもフォニーニの4勝12敗、、検討しているとはいえ大いに負け越しています。
負け惜しみも多少込みのコメントでしょう(笑)
<イケイケ選手にちょっと脆いナダル>
前項のフォニーニのコメント、決してフォニーニだけの感想ではないでしょう。
きっと「フェデ・ジョコは嫌だけど、まあナダルはまだ攻め手がある」と思っている選手、結構いるんではないでしょうか。
事実初顔や活きのいい若手選手、調子に乗ったオフェンシブな選手に結構星を落とすナダル。
ここ数年では
- キリオス
- ロソル
- ダスティン・ブラウン
- シャポバロフ
- そしてフォニーニ
このあたり(うち3つはウィンブルドンですね)に落とした★が大きく印象に残っています。
いずれも
- イケイケどんどんなスタイル
- 初顔に近くデータ不足
- 比較的ランクは下の状態の選手
こういった条件下の時に対戦し、次第に競ってくるにつれて弱気の虫が顔を出し始めて負けた、、ということが見受けられました。
今もってなおそういう時もありますが(今年の全豪QFティエム戦)。
<それでも相手をねじ伏せる>
しかしそれでも最終的にはほとんどの選手に勝ち越しているナダル。通算5戦以上対戦している相手でナダルに勝ち越しているのは今現在
- ジョコビッチ(26勝29敗)
- ニコライ・ダビデンコ(5勝6敗)
のみのようです。
ja.wikipedia.org
いったい何故そこまで勝てるのか。
<メンタル&フィジカルの鬼>
ATPを代表する選手たちが「一番ストロングな選手は誰?」という質問に、声をそろえて
「もちろんラファでしょ」
と言っています。
(本人はなんとソックと答えましたww)
ストロングという言葉に意味合いが多く含まれいるため、中には冗談や勘違いな回答をしている選手もいる中、多くの選手が、、
「鋼の精神と肉体」
と定義した上でナダルを選んだのでしょうね。
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ナダルの強さの根底にあるのは技術的な事もさることながら、
「天性の負けず嫌い」
「強靭すぎる肉体」
この二つ以外にありません。
あれだけ打たれてもエースを食らっても最終的には
「悪いけど勝たせてもらうよ」と相手を根負けさせ、最後には勝者としてコートにい続けています。
そしてプレースタイルや度重なる故障のたび、何度となく、
「彼のスタイルは長続きしないよ、あんなに走っちゃってさ」
「さすがにもう復活できないだろう」
と言われ続けました。
しかしケガから復帰し、そのたびに強くなって戻ってくるナダル。
こんなテニスプレーヤーをわたしは彼以外には知りえません。
悪く言えば、
「この人ちょっとネジ外れてるよね(笑)」
としか表現できない強さ。
各選手そう思っているんではないでしょうかね。
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負けず嫌いではジョコビッチも人外といえます。
ナダルと合わせておそらくこの二人が現在のATPにおいて双璧、しかも難攻不落な存在として君臨しています。
<技術的にも進化した「奇跡の人」ナダル>
復活した2017年以降のナダルの成績は全盛期を上回る数字です。
2016年までの全数字は
806勝174敗:勝率82.24%
そして2017以降は
184勝26敗:勝率87.61%です。
31歳から87%超え、、キャリアを更新するなどまったくもって理解不能な選手です。
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それ以前も試みは感じられましたが、特に2017年の復活あたりから、サーブからのショートゲームに進化を見せ、ロングラリーになる前にポイントを決めるスタイルを取り入れています。
スマッシュはプロの中でもぜんぜんミスしないと有名だったナダル。ボレーに関しても「ナダルはボレー上手い!」と前々から定評がありました。
少なくともジョコビッチよりは絶対にボレー上手です(笑)
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そしてなにより良くなったのが弱点とされていたサーブです。
コーチであるモヤの長年の指導が反映されてきたのか、今やサービスキープの大柱となっています。
最強時代の一つともいわれる2010年(全米では最速220km/hを計測)は1試合当たり3.8本のエース数だったのが2019年はなんとそこからさらに底上げし、1試合あたり4.5本とキャリアハイを記録しました。
このようにメンタルはもとより技術的にもさらに進化を遂げていったわけです。
フェデラーもそうですが、歴史的にも稀な成功を納めたベテラン選手が、いまもって新しい何かを模索し、どん欲なまでに自身の成長を追い求める姿はまさに「奇跡の人」です。
誰も文句は言えませんね。
<最後に>
相手にやりづらさを感じさせずプレーさせ、しかし最終的には、
「ラファは超えられない」
「KIng Of Clay」
と誰しも認めさせる超人ナダル。
今は自宅で笑顔を絶やさず過ごしていることでしょう。
再びコートに戻った際には、また勝利に突き進む猛烈な姿を想像すると待ち遠しくて仕方ありません。