こんにちはstelliterです。
前回「SRIXON(DUNLOP)編」でもう終わりにしようと封印していた企画(ま、誰も期待なんかしてませんよねw) 、
昨日のニュース
これをtwitterで伝え聞き、
「書くか・・」
と思い立ちました。
かつて愛したBRIDGESTONE(今もって大好きです)なんとも残念なニュースです。
いや、、気を取り直していってみましょう
エックスブレード アールエス 300/X-BLADE RS300(BRARS4)《ブリヂストン テニス ラケット》硬式テニスラケット硬式ラケット 価格:13,750円 |
<BRIDGESTONEというメーカー>
1930年創業。テニスラケット事業には1984年から取り掛かったという、ラケットメーカーにしてはBABOLATに続く後発組に属するラケットメーカーです。
BRIDGESTONEといえば、世界におけるタイヤ販売シェア世界№1を誇る名だたるタイヤメーカーですが、スポーツ事業にも造詣が深く、日本の総合スポーツブランドのトップとしても数えられます。
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国内ではゴルフとテニスに根付いており、特にゴルフにおいては国内シェアはDUNLOPには及ばないものの(テニスとゴルフはDUNLOPのほうが売れてる)タイトリストやキャロウェイなどと2位グループの一角を占めている人気ブランドです。
タイヤ製造世界一のラバー生成技術は常に最先端をひた走り、その技術をテニスラケットやテニスボール製造にも存分に活かし、優れた品質を世に提供し続けています。
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かなりDUNLOPと事業形態がかぶります。
当然この後も、やたらDUNLOPとの比較が色濃い記事となります事、ご容赦ください(笑)
<シェアはどんな感じ?>
ご承知の通り、BRIDGESTONEはテニス事業を世界展開せず、国内限定販売(アジアはどうなんでしょう)にこだわってこれまで事業継続してきました。
ですので国内使用選手の紹介コーナーとなってしまいますが、
なんといってもBRIDGESTONEといえば福井烈さん。
BRIDGESTONEがテニスラケットを製造し始めて結構すぐに契約プロとなったはず。
国内においては、彼ほどの無双状態を維持できたプレーヤーはいなかったのではないかというくらいに凄まじい大活躍をされた、日本の第一人者的存在です。
いまもってBRIDGESTONE関係のイベントには積極的に参加されて、熱心かつ分かりやすい指導を徹底されています。
その他、神尾米さん、茶圓 鉄也さん、青山修子選手と国内外で活躍した全日本チャンピオンやそれに準ずる名プレーヤーたちが使用しています。
<ラケット評価>
(ツアー系)
BRIDGESTONEのツアー系といえばとにかくX-BLADEです。
PROBEAMからの流れを引き継ぎ、2005年に初代が誕生。
その後7代目(だったと思います)まで続いた、純正統派ツアーラケット。
その名の通り、初代から途切れることなく一貫してXブレード製法を引き継いでおり、その完成度は熟成しまくっています。
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ブレード製法といえば、細かい網目状に編み込まれたカーボン繊維をラケット素材に採用することで、撓り性と強靭性を付与するとても優れた製法。
しかしその面倒さ故、コスト面と難易度の両面で非常に高い技術を要求されます。
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X-BLADEは他メーカーのブレード製法ラケットと少し趣が異なります。
撓りの中にとても高い剛性感も併せ持っているのです。
ライバルDUNLOPの2.0(200)シリーズとの比較でいうと、DUNLOPのそれはとにかく柔らかく優しい性格が売りです。
当たりもソフト、なんなら飛びもソフトなDUNLOP(それにハマる人はハマる)。
しかしX-BLADEは違います。
撓りもあるが高剛性、、とにかく強靭な性格を併せ持っています。
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ですのでカタログスペック上ではDUNLOP 2.0シリーズと似通っていたとしても、打った瞬間の違いは歴然です。
これはどちらがいいという問題ではなく、性格の全く違うツアー系ラケットという表現が適切です。
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さらに、シリーズ後半ではグロメットのカスタマイズサービスも導入。個別に所有ラケットのオリジナリティ性を付け加えられることにより、他社製品との差別化も図りました。
(黄金スペック系)
2007年にBRIDGESTONEもピュアドラを追っかけ始めた他メーカーに追従して、デュアルコイルシリーズを国内市場に投入。
現在のRSシリーズまでに6代(5代かな?)続きました。
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初代デュアルコイルもX-BLADEにならって(まだブレード製法ではなかったはずですが)非常に高剛性な黄金スペックでした。
タングステンやチタン合金を素材に使用し、やはり強靭で飛びがいい。
黄金スペックでも優しめ路線のDUNLOPとの差別化(DUNLOP国内向けはダイアクラスター)はここでも顕著で、悪く言うとWILSONのKシリーズまではいかないまでも、かなり、
「カッチカチ」なラケットという印象でした。
その後ややマイルド路線にシフト(本質的にはよく飛ぶ)し、ツイン、セプトン、VX-R、VI-R、RS、RZなど途中からXブレード製法も交えつつ、なかなか独自の黄金スペックラケットを作り上げていきました。
(パワー系)
あんまり知らないです。BEAM-OSとカルネオですか。
良く知りもしないのに語るのもどうかと思いますので、ここは省略させてください。
でも、あまり使っている人を見かけませんね。
<市場での売れ行き>
最新ランキング:
【楽天市場】ラケット | 人気ランキング1位~(売れ筋商品)
楽天ランキングではいずれのカテゴリーラケットも上位20位にもランクインしてきません。
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これはブランディングと販売網が大きく影響しているものと思われます。
大型量販店などではBRIDGESTONEラケットを見かけることも少なく、ラケット専門ショップまでいかないと、なかなか現物を置いてない印象です。
まあMIZUNOやトアルソンよりは見かけますが(笑)
ライバルDUNLOPがどこのショップでも見かけるのに比較して、これは大きなハンデキャップを強いられました。
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BRIDGESTONEは新製品発売後は販促イベント(トラックマン有名ですよね)を積極的に行ない、しかも先の福井烈さんもイベント参加されるなど、
「結構がんばっている」
んですけどね。
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私のオフに参加してくださる方たちにも、結構な頻度でBRIDGESTONEラケットを使用されている方を見かけます。
DUNLOPラケット使用者との比率はズバリ、、
DUNLOP=7:BRIDGESTONE3
といったところでしょうか。
まあ明らかに見劣りはしますが、市場の販売実績を考慮すると頑張っているほうだと思います。
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黄金スペックラケットでいうと、デュアルコイル系を使用している人は見たことすらないというか。
いいラケットだとは思いますが、特段こだわりがないのであれば、数ある黄金スペックのなかでBRIDGESTONEを選ぶ理由はありませんからね。厳しいことを言えばです。
<個人的印象>
(間違いなく最高峰のラケット)
私自身今のSRIXON V3.0に替える直前まで、X-BLADE VX305を複数本使用していました。しかも結構長期間です。
あえていいますが
「最高のラケット」
でしたね。
とにかく、
- 剛性感と撓りの絶妙なバランス
- ツアー系にしては優れた飛びの良さ
- インパクトの反応性(当たりの分かりやすさ)
- スピン性能(YONEXあたりより全然スピンがかかる)
弱点なし、弱点はただただ「売れてないこと」だけでした(笑)
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- WILSON PROSTAFF
- HEAD RADICAL MP
- YONEX VCORE 97
- BABOLAT PURE STRIKE
- そしてDUNLOP CX200
このあたりがライバルでしょうか(販売はナシね)
正直わたし的にはツアー系ラケットで考えたら、
「X-BLADEが最強!」
であったと声を大にして言えます。
言ってはいけないセリフとよく言われるのですが、
「打ってみりゃわかるよ」
そういわざるを得ません。
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「なら、なんで替えやがった!!??」
と確実に突っ込まれそうですね。
理由は、ほんの少しのパワー不足を感じただけなんです。なので黄金スペックに逃げただけです(笑)
先の理由の通り、黄金スペックラケットでBRIDGESTONEを選択する気はなかったので。
<苦戦の理由?:なぜ国内限定なのか>
過去に一度調べてみたんですが、明確なエビデンスは見当たらなかったと記憶しています。
その気になればX-BLADEは海外に向け、選手供給してもまったく遜色ない素晴らしいラケット。
BRIDGESTONEも単なるテニス用具メーカーと比較したらとんでもない巨大企業です。海外進出など、わけないと思うのですが。
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BRIDGESTONEは賢いのか、住友ゴム(DUNLOP)と比較して約3倍もの資本をもった世界的巨大企業であるにもかかわらず、余計なものには意外と手を出さず、先に述べたように国内スポーツにおいてはゴルフ・テニスとあとは自転車などでしょうか。
もしかしたらこれまでもBRIDGESTONE自体は、ラケット販売において一度もスマッシュヒットに恵まれていないかもしれません(わたしが知らないだけかもしれませんが)。
そしてそれを大して深掘りせず、
「ま、タイヤ売れてっからいいじゃん」
とあえて欲張らず、テニスは国内限定でいいでしょうと割り切ったのかもしれませんね。
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あと売れてないにもかかわらず、意外に値引きのレスポンスが遅いですよね。
新製品が出てからも各代理店のディスカウントが緩慢で
「ただでさえ売れてないのに、そりゃ余計に売れまへんわ」
と、まったく商売っ気がないんだなと何度思ったことでしょう。
<DUNLOPとの争いは>
あらためてライバルDUNLOPとの比較ですが、
「X-BLADE以外は相手にならない」
くらいに完敗でしょう(笑)
- 商品ラインナップ
- 販売網
- ラケットメーカーとしての知名度
- 使用選手の国内限定
など、どれをとっても正直相手にならないです。
以前の記事にも書きましたが、DUNLOPもそれほど商売上手って印象はないんですが、BRIDGESTONEはそれに輪をかけて売る気がありませんでしたね(笑)。
唯一X-BLADEの完成度は世界トップクラスで、私個人としてもCX200(歴代2・0シリーズ)を大きく上回った性能であると評価していますし、そこは胸を張ってほしいところです。
<個人的危惧:ボールはどうするボールは??>
今後はラコステジャパンに販売継承するとのことですが、それはあくまで2004年から行なってきたテクニファイバーのストリングおよびラケットの代理店販売です。
私が危惧しているのは国内においてDUNLOPと市場を二分してきたボール販売です。
XT8とNX1は両方とても優れたプロダクトであり(TOUR PROはちょっと・・)、それらも今後販売終了となると、国内ではやはりDUNLOP一択になってしまうのかなというのが残念でなりません(もちろんHEADやWILSONなどもありますが)。
<BRIDGESTONEまとめ>
ストロングポイント
- X-BLADEはツアー系ラケットの最高峰
- ボールも高性能
マイナスポイント
- 販売網が少なすぎた
- X-BLADE以外まったく売りがない
- 海外選手が使っていないからCM性に欠ける
- 意外に値引かない(売れなくってもいいんでしょう)
個人的おすすめ度:★★★★☆(星4.0です)←X-BLADEが対象
突然の事業撤退は本当に残念でした。
いいものを作っているということはユーザー・非ユーザーどちらからも高く評価されていました。
またいつの日か復活するかもしれませんからね。
気が遠くならない程度に待ちますよ。
おつかれさまBRIDGESTONEさん
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