『調子がいい時』の自分を理解しておくのって究極難しい

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こんにちはstelliterです。

先日の記事に少し補足するような内容なんですが、かつて仕事において経験したことがきっとテニスにも共通するであろうお話です。

www.stelliter.info

今回は先に自身の仕事においての失敗、、というか少しお恥ずかしい過去のお話から始めます。

それではいってみましょう。


❝どうして悪くなった時しか聞きに来ないの??❞

ものづくりをやっている人間として、私も普段から色々と生産管理を行なっているのですが、時には失敗や上手くいかないこともあります。

自分としては

昨日や先週までと同じデータで生産しているはずなんだけどなぁ

と思っていても、常にブレず安定した製品をアウトプットし続けるのもなかなか難しいもの。

 

で、困ってしまってどうしようもない時、

親身になって指導いただける技術教育機関がすぐ近くにいてくださいまして。

その中でも、もうご年配な技術博士のもとに稀に相談に伺うんです。

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俺

先生、○○〇のことで相談がございまして

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先生

どうなさったの?

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俺

○○○の製品に急に見たこともない不具合が発生しまして。どうしてなんでしょう??

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先生

これは初めて受注した製品なの?

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俺

いえ、もう何年も前から受注している製品です

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先生

あ、そう。じゃ今回はうまくいってないわけだ

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俺

そうなんです

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先生

で、前は上手く製品実現できていたの?

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俺

そうですね、100%というわけにはいきませんが、不具合が出たとしても想定内や改善処置可能な不具合だけです。しかし今回のようなケースは初めてです

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先生

じゃ、その上手くいっていたときのデータは無いの?

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俺

手元にはありませんが社にもどれば作業条件と分析結果はとってあります

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先生

いや、もちろんそれも大事なデータだし比較検証の際には必ず必要になってくる部分だよ。でもそのあたりは既に調べた上でわからないことがあったからここに来たんでしょ?そうではなく、作業条件で処理した後のアウトプット変動だよ。もちろん押さえてあるよね?

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俺

えーと・・・💦

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先生

もしかしてないの??

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俺

ないわけではありませんが、ずっとノー不具合で来ていましたから、基本的には分析以外のデータは処理日報と作業条件です。あとは・・・

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先生

Kさん、どうして悪くなった時しか来ないのかな?

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俺

・・・

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先生

人はね、いい時にはなんにもしない傾向にあるんだよ。悪くなってから相談に来ることばかり、、どうしていい時のデータ収集を怠るのかねぇ

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先生

作業条件みたいなデータはある意味普遍的であって、そうそう変わらないものでしょ?でもアウトプットは多少なりとも必ず変動する。その細かい変動部分を蓄積しておかないと『何が今よくて不具合が出ていないのか』がわからなくなるよ

❝調子が悪くなった時だけ何とかしようとする❞

上記は10年ほど前の話ですが、まさに先生のおっしゃる通りでした。

慢心であるとしか言えませんね。

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特にものづくりであると量産体制が安定期に入った場合よっぽど、、

  • 自意識出来るずさんな管理体制に成り代わった
  • 顧客や外注先から知らされていない変更点などがあった 

こういったことがなければ、大きく品質が落ち込むことは確率薄なんですね。

なので

今日も明日も明後日も同じことを繰り返すなら、訳ないだろう

と監視の手を休めていました。

もっと結果(アウトプット)のわずかな変動に気を配るべきだったんです。

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『悪くなった時だけ何とかしようとする』

 これテニスに置き換えてみるとどうでしょう、心当たりありませんか?

勝って兜の緒を締めよではありませんが、どうしても、

  1. 問題なく勝てている(事が進んでいる)
  2. 順調である期間が長期化(たいして考えなくても勝てる期間が長い)

 こうなると目前に迫りつつある変化に対応しなければという意識が薄れてしまう。

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ま、今日も勝てるッショ

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そうそう大きなミスショットなんかしないよ

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最近安定してるからね~、負ける気がしないんだよ

などなどいつ足元をすくわれてもおかしくない慢心ぶりです。

そしてもしその『調子のいい時』を失ってしまったら・・・

取り戻すのは大変なことなんです。

❝プロボウラー:須田開代子さんの言葉❞

テニスは感覚的なものである域から決してはみ出ることのない世界。

どうやったら『調子いい時の自分』にすぐさまアジャストし、過去の自分を取り戻せるのでしょう。

 

これは非常に難しい問題ですよね。

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(往年のボウリング界の大スター、故・須田開代子さん)

その昔、今は亡き日本ボウリング界の大スターであった故・須田開代子さんの著作を目にする機会がありました。

その中で調子が悪くなった時のことを、須田プロはボウリングにおけるもっとも大事な『リリース(ボールが手から放たれる瞬間)』において『いいときの感触が維持できなくなってしまう事』と述べられていました。

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『いいときの感触』

これほどトッププロであることを証明する表現はありません。

そして悪く言うと非常に『あいまい』という感想を持たれるかも。

 

しかし当時(私はあまり知りませんが)もっとも業界における理論派の一人であった須田プロでさえもこのように自身の感覚を伝えるしかなかったんです。

❝テニスにおける『調子のいい時・悪い時』って?❞

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冒頭に紹介しました過去記事にリンクする内容ではありますが、調子のいい時ってどういう状況なのかはっきり説明できるでしょうか?

視覚・触覚のどちらでも

いい時はこういうボールが飛んでいくんだけど

いい時はこういうフィーリングでボールを迎え、打ちに行き、手ごたえはこんな感じだ

こういった『調子がいい』感覚を、見失った・調子が悪くなったという際、すぐに取り戻せるほど自身の中でノウハウや手順が明確になっているでしょうか。

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逆に悪くなった時ってよく

『打ち方がわからなくなる💦』

って表現しませんか?

そう、まさに

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俺

俺、前はどうやって打ってたんだっけ??

と、これまであまり考えてもこなかった部分でミスが増えるとまず慌てることでしょう。

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すぐに振り返れるデータを日々積み重ねていれば、そんなことにはならないかも。準備不足もあるでしょ

という意見もあるかもしれません。

確かに準備は大事です。

しかしテニス、、いやスポーツってそんなに簡単なものではありません。

簡単にできればあっという間に私も上達していて、むしろ誰とも口なんかきいてやりませんよ(笑)

冗談はさておき不調な時、自分で好調さを取り戻せる実践ノート的なものを準備できているでしょうか?

自分では難しくとも、何か頼れるものを携えているでしょうか?

そして本当に実践できている人が果たして何人いるでしょう。

❝セリーナでさえ調子のいい時を見失う❞

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(これは最近の画像:タオルの下でなにか読んでいる)

上写真は比較的最近のものですが、かつてセリーナ・ウィリアムズがコートチェンジの際に自分のバッグから何やらノートを取り出して真剣そうに読んでいる写真を見たことがあります。

もしかして結構有名なんですかね彼女のルーティンは。

きっと試合中に『な~んか調子でないな』とでも思ったのか、過去の自分のデータをみて『あ、こういうところが足りていないな』など即修正すべくその場で確認作業を行なったのでしょう。

もしくは対戦相手に関するデータかもしれません。

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いずれにしても自分の中にあるものだけでは補いきれないからこそ、あらためて外部から情報を入れなおす。

女子テニス史上最強であろうセリーナでさえもこれほど一見『初学者』のようなことを行なうもんなんですねぇ。

その試合の結果はどうなったか記憶には無いのですが、セリーナのことだからきっと勝ったにちがいありません(笑)

❝調子のいい時を確認:良い指導者ならもしかして・・❞

単に

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フォームが前と違うよ

という指導だけならば動画さえ撮って確認しておけばいいということになります。

しかしそうではなく優れた指導者であれば

  • 『打球タイミングのずれ』
  • 『ボールを追う際のテンポ』
  • 『ポジショニング』

など、フォームに大きな違いがなくとも微妙な変化に視点を置いて『感覚の指導』をしてもらえるのかもしれません。

そしてなぜ変化していったのか、調子が悪くなっていったのか、取り戻せるとしたらどういう取り組みがベターなのかという経験談なども聞いて参考にできれば何よりです。

❝調子が良くない時、、自分以外の要素も無視できない❞

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  • 自分の動画を確認しても変化はない
  • 自身の感覚としてもよかった時と較べてそれほど違和感もない

しかしなぜか良い結果を得られていない、、といったときはどうでしょう。

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実は『周りの環境や相手が変わった』

という別の変化も考えられます。

いきなり力量を超える問題に取り掛かっていた、、

『実は想像以上に険しい山だった』

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少し時間が経って振り返れば納得できることを、当時は気づけなかったということもあり得ますからね。

こういった点からも、勘違いを避けるべく第三者からの視点って大事です。