こんにちはstelliterです。
前回の
「DUNLOP編」
で一応各ラケットメーカーごとの印象シリーズは終了しました。
今回は各メーカーから発売されているラケットを特性ごとにチョイスし、そのなかでどれが一番おススメなのか個人的に順位をつけてみたいと思います
ラケットインプレ企画ってみなさん結局のところ、お好きですから(笑)
今回は薄ラケツアー系編です
それではいってみましょう。
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目次
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<各メーカーのフラッグシップ>
薄ラケツアー系ラケットは、メーカーが威信をかけて開発を行ない、堂々のフラッグシップモデルに据えているカテゴリーです。
なのでここで負けるとその他のカテゴリーラケットにおいても他社に先んじられてしまうことを懸念し、大体のメーカーは気合を入れているはずです。
では早速エントリーを見てみましょう。メーカーによってはダブルエントリーしたいところですが、ここは一応各メーカー1種類のエントリーで話を進めます。
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Wilson Pro Staff RF97 Autograph |
Head Graphene 360+ Speed Pro |
YONEX VCORE PRO 97
|
Pure Strike 16x19 3rd Gen |
Prince Phantom O3 100 |
Dunlop CX 200 Tour |
Overall |
88 |
86 |
85 |
86 |
83 |
84 |
Groundstrokes |
85 |
85 |
86 |
88 |
85 |
85 |
Volleys |
88 |
85 |
79 |
85 |
85 |
83 |
Serves |
88 |
83 |
82 |
86 |
80 |
85 |
Returns |
83 |
83 |
84 |
87 |
84 |
80 |
Power |
86 |
80 |
80 |
87 |
77 |
75 |
Control |
88 |
87 |
86 |
84 |
77 |
88 |
Maneuverability |
78 |
82 |
91 |
88 |
85 |
86 |
Stability |
92 |
84 |
82 |
84 |
79 |
80 |
Comfort |
80 |
83 |
85 |
84 |
89 |
87 |
Touch/ Feel |
89 |
83 |
85 |
86 |
79 |
88 |
Topspin |
78 |
80 |
89 |
86 |
82 |
85 |
Slice |
90 |
84 |
81 |
87 |
85 |
84 |
(TENNIS WAREHOUSE data)
<各メーカー代表の特徴>
(Wilson Pro Staff RF97 Autograph Black/White)
WILSONの薄ラケツアー系の要となるPROSTAFF。エントリーとしてBLADEとどちらか悩みましたが、やはり伝統を重んじPROSTAFFを選びました。
その中でもこのRF97 Autographは、このカテゴリーだけは絶対に他社にトップは譲れないWILSONの意気込みが感じられる推しモデルです。
がっしりした造りが売りのWILSONラケットの中でもひときわ高剛性であるPROSTAFF。
340gということで、とても重量がありラケットも硬質な仕上がりであることから、エントリー6本中一番のパワーを秘めています。
バランスポイントが305mmととてもトップライトな設計となってはいますが、それでもアンストラングで340g、張り上げ後は、オーバーグリップなども含めると360gを超える総重量となりますので、取り回し性はイマイチ。
ボレーなどでは少し苦労しそうです。
重さと反発性を利用してのサーブスピード、、というか威力は一番強烈と感じました。
ストロークでは先にも述べたように超ガッチリ系でまったくラケットのブレを感じません。重量も相まって飛びはよく、現代のラケットの要素がふんだんに詰まった設計です。
唯一スピン性能だけはあまり感じることができませんでした。手ごたえや自分目線としての感想なので、実際はそんなこともないかもしれませんが。
(知り合いの使用ラケットを1日お借りした印象。とにかく重かったです)
アドバンテージ:
- ボールを一番潰せる
- サーブスピード
- 力負けしないずばぬけた面安定性
ダウンサイド:
- ちょっと重すぎる
- スピン性能そのものはそれほど高くない
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(Head Graphene 360+ Speed Pro)
こちらHEADもPRESTIGEとのエントリーで悩みますが、選手層における使用率や販売実績においてSPEEDしかないでしょう。
発売から約10年が経過しますがジョコビッチという最強ストローカーの活躍とともにHEADにおけるフラッグシップの座をPRESTIGEから奪い取り、その後ずっと販売実績においても同社内1位を誇っています。
契約選手の効果ってすごいですね(笑)
ラケット性能として、非常に優等生なラケット。
一見ストロークオンリーな印象を与えやすそうですが、実は出来ないことがないバランスの取れたラケットです。
しなり・振った感じの重さ・パワーなど、どれをとっても「ど真ん中」な性能です。
6本中唯一18×20のストリングパターンラケットなのに、フェイス形状が影響しているのか、スピン性も素晴らしいのは恐れ入ります。
しかしながら、逆に言えばブラインドテストなど行った場合、
「全く特徴がない」と評価されがちなラケットとも言えます。
各社のフラッグシップモデルひしめく中でその評価を得られるわけですから、それだけ優れたラケットなのだと言い換えられるのですが、
「何か特徴がないとつまらないな」
と感じる方にはやや物足りなく感じられる可能性もあります。
(SPEED PROは私も打ったことがないのですが、2人ほど仲間が使用している感想をなんとなくまとめてみました)
アドバンテージ:
- 欠点がない
- 非常にナチュラルな打感
- スピン性能も高い
ダウンサイド:
- 打っていて特徴がない(それだけ秀逸であるともいえる)
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(Yonex VCORE Pro 97)
高品質なラケットしか作っていないYONEX。
そのなかで最も選手層向けのラケットとして位置づけされているVCORE PRO 97ですがこちらもHEADのSPEED PRO同様、総合的な評価の高いラケットです。
国内向けの310gモデルを今回の対象とさせていただいていますが、バランスポイントの点から、非常にラケット操作性がいいです。取り回しがいいんですね。
縦振りのサーブなどは秀逸です。重さというより、スイングスピードでサーブの威力を出せる印象です。
ストロークにおいてですが、反発性能は普通か、やや控えめです。
もう少しパワーアシストがあればなという意見もあるようです。
あと、YONEX独特の「ボワーン」とした安定性のなさもだいぶ改善されてきましたが、海外製トップ3の3本と比較するとまだ劣りますね。
より選手層に受け入れられる仕様になってきています。
(一度ラケットモニターで一日お借りしました感想です。この前モデルのDUEL G97は所有していたことがありました)
アドバンテージ:
- 取り回しが非常によく、とても軽く感じる
- しっとりとした打感(抽象的すぎますね)
- コントロール性はまあまあ
ダウンサイド:
- やや軽く、パワー負けしやすい
- まだ面安定性に少し欠ける
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(Babolat Pure Strike 16x19)
BABOLATは薄ラケツアー系をフラッグシップに据えていない、すこし珍しいメーカーですが、こちら2代目となった現モデルは非常に評価が高いですね。
VSをエントリーさせると少し他社と見劣りすると思い、それほど薄ラケでもないのですが、今回はこちらをエントリーさせたいと思います。
TW(TENNIS WAREHOUSE)の評価点でも低評価な項目は一つもありません。
少し特徴的なスペックで、黄金スペックと薄ラケツアー系との間をミックスして設計され、またそれをメリット方向に上手くシフトできています。
ラケットの硬さは相変わらずあるのですが、初代に較べると穏やかになり、かつ反発性能も犠牲にしていないようです。
特にストロークにおいては抜きんでて評価が高いですね。スピン性能も高く縦振り系もいい。
BABOLATのラケットは面安定性に優れたラケットが多く、こちらもそれを踏襲しており、欠点が見当たりません。
ウーファー効果も相まって優等生でありながら個性もあるという文句なしのラケットです。
(私は前モデルを少しの間所有していましたが、現行は打ったことがありません。1人所有している仲間がいて、感想をお聞きしました)
アドバンテージ:
- 反発性能が高い
- コントロール性がいい
- 取り回しもしやすい設計
ダウンサイド:
- 特になし
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(Prince Phantom O3 100)
国内品と海外品で微妙にスペック違いの製品を販売していることが多いPRINCE。
もうすこし評価が高いラケットもあるのですが、あくまで国内販売されているモデルということと、私個人がちょっと面白がってPHANTOMをエントリーしました(笑)。
O3モデルということで、どうしても打感でマイナスとなっているのですが、トータル性能は高評価です。
VCORE同様、重量の割にトップライトな設計でパワー感はありませんが、VCOREと違い反発性能で補っています。
最薄部で16.5mmというそのウィッピー形状がビュンビュンしなる振りぬきを実現しています。
同時にそのしなり+O3の組み合わせでコントロール性能を大いに犠牲にしている「じゃじゃ馬ラケット」ぶりも発揮しています。
初代O3 TOURの頃から変わらぬそのスパルタンなデザインは大いに好感がもてます。
(EXO3 TOURは何度か打つ機会がありましたが、PHANTOMに関しては試打など行ったことがなく、参考資料をまとめ記事にさせていただきました)
アドバンテージ:
- 反発性能が高い
- 手やひじには優しい
- 取り回しがしやすい設計
- 見た目がカッコイイ
ダウンサイド:
- 全般的なコントロール性が低い(と思う)
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(Dunlop CX 200 Tour)
国産メーカーDUNLOPのCX200TOURですが、フラッグシップモデルが販売の軸となっていない、少しかわいそうなラケットです。
95インチ310g バランスポイント310mmというごくごく普通の薄ラケツアー系モデルです。
VCOREと同様、柔らかい打感・反発抑えめ・コントロール性良しの三拍子をそろえています。
YONEXの「ボワーン」とした柔らかさとは違う、DUNLOPにしかない「カシャッ」と掴む感じの柔らかさです。
ボールの当たりどころがよくわかる、コントロール性の良さが光ります。
基本的には往年の薄ラケツアー系であることに変わりなく、目新しいさがありませんが、最近のラケットらしく少しずつ飛ぶような設計に変えてきているようです。
アドバンテージ:
- ボールの当たり所がよくわかる秀逸な打感
- 手やひじには優しい
- 取り回しがしやすい設計
ダウンサイド:
- 6本のなかで一番パワーアシストがない
- 設計が古い
<性能ではWILSON・BABOLAT・HEADが圧倒>
海外メーカーのトップ3がここは圧倒しているようです。
特にWILSONはこのカテゴリーの歴史が長く、HEADのSPEED PROをも寄せ付けない販売実績を誇ります。
性能面ではPROSTAFF、SPEED PRO、PURE STRIKEいずれも甲乙つけがたいものがありますが、個人的印象としてはPURE STRIKEが1歩抜けているのではないかと感じます。
PROSTAFFを次点としたのはやはりその重さからくる、ほんの少しの
”親しみのなさ”
でしょうか。
340g 305mmというのはやはりちょっと一般的に受け入れられるスペックとは言えず、そことの比較でPURE STRIKEをわずかに推す、、というところです。
今回は外しましたが、同じWILSONでもBLADEとの比較だとまた違った結果になったかと思います。
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国内メーカーであるYONEXとDUNLOPも素晴らしくいいラケットを発売しています。
コントロール性という要素では海外メーカーと同等以上に渡り合えるラケットなのですが、やはりパワー感で上記3メーカーのラケットには遠く及んでいないようです。
ラケットは各カテゴリーごとに全体的なバランスを求められるものですが、こと薄ラケツアー系ラケットにおいては、最近ややパワー搭載型に人気が集まっているように思えますね。
そのあたりで海外メーカーは少し先をいっているようです。
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PRINCEはGRAPHITEという薄ラケツアー系の秘密兵器をPHANTOM系列で近日投入してくる予定ですが、どこまで高評価を得られるのか少し疑問です。
それは、これまでもツアーグラファイトやO3 GRAPHITEなど、国内限定製品も含めて数々発売してきましたが、ことごとく芳しい販売実績を納めてこれなかったからです。
唯一市場や選手へのラケット供給において善戦していたO3 TOURを最後に、ここを主戦場にできていません。
なにか型破りなラケットを開発するか、もっと違う新カテゴリーを模索するのも手かと思います。
<個人的好みとして>
いろいろと所有してきたり、お借りして試打した経験などでいうと、一番長かったのがSRIXON REVO 2.0TOURでしたので、個人的好みとしてはDUNLOP CX200 TOURということになります。
トータル性能ではVCOREのほうが扱いやすいと思いますが、個人的思い入れとしてDUNLOP系を推しただけです(笑)
WILSONのSIX.ONEなどはパワーアシストの面でも、まったくもって素晴らしいラケットでしたし、PRINCEのTOUR系もかなり独特で面白かったです。
まあ性能面では??でしたが。
<まとめ>
市場評価とTW評価、その他の参考資料や直接聞いてみた感想など、総合的な私見判断として
- Babolat Pure Strike 16x19
- Wilson Pro Staff RF97 Autograph
- Head Graphene 360+ Speed Pro
- Yonex Vcore Pro 97
- Prince Phantom O3 100
- Dunlop CX 200 Tour
このようになりました。
一番好みであるDUNLOPが一番下というのは自分でもちょっとおかしいですね。
1~4位までは市場販売実績とも、そうかけ離れていませんし、妥当な判断かなと思います。
PRINCEファンからはお叱りを受けそうですが、まあこれも当ブログ上の評価ですのでお許しください。
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第一弾はこれまでです。
じゃあ次回黄金スペック編で、、となりますかどうか。
なんせ1メーカー飛びぬけた存在がいますから。
最後までお読みいただきありがとうございました。